麻薬取締官の仕事は危険なの?仕事内容を解説!

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麻薬取締官の仕事で危険なのは犯人を逮捕する時

麻薬取締官の仕事で危険なのは犯人を逮捕する時です。

刑事ドラマや警察官のドキュメントで逮捕シーンがあり、緊張の瞬間なのは理解できると思います。

麻薬取締官も裁判官に令状を請求し逮捕をすることができます。

(逮捕は裁判官により発行された逮捕令状が必要で、令状の請求も限られた人にしかできません。現行犯逮捕はこの限りではありません。)

麻薬取締官が捜査するのは、違法に薬物を所持・使用・販売する暴力団組員、外国人、薬物乱用者などです。

違法薬物による裁判で有罪となれば長く刑に服すこともあり、被疑者はみな逮捕されたくありません。

相手は必死で逃げたり、暴れたり、場合によっては武器などで攻撃されることも予想されます。

麻薬取締官も対策は取りますが、何事においても絶対の安全を保証することはできません。

逮捕は緊張が最大値に達する瞬間です。

麻薬取締官の仕事内容

麻薬取締官はどのような仕事をしているのでしょうか?

捜査は思いつきますが、その他にも重要な仕事をしています。

捜査

麻薬取締官の仕事の中心となるのは捜査です。

違法薬物の密輸や密売を取り締まります。
収集した情報や民間人からの通報などを参考に、売買がされていそうな場所に張り込みをする、容疑者を尾行するといった警察官と似た仕事もします。

しかし、麻薬取締官だけに許された「おとり捜査」を行うこともあります。
身分を隠して密売人に近づき、違法薬物を譲り受ける(もらう)ことで、もらったことを証拠として密売人を逮捕します。

違法薬物を使ったおとり捜査は警察もできません。
薬物は持っているだけでも違法になる物があります。

容疑者の家の中を強制的に調べる家宅捜索、容疑者の尿を採取して違法薬物を使った形跡がないか調べるといった強制採尿といった強制捜査も行います。

違法薬物と疑われる物を見つけた場合、その場で簡単な検査をして、違法薬物であることが確認出来たら容疑者を逮捕します。

薬物犯罪の全容を明らかにするために、誰からもらったか、使用用途、誰かにあげたかなど逮捕した容疑者から詳しく話を聞く取調べ行い、その後容疑者は検察官に送致され、検察官の判断により状況に応じて刑事裁判が行われ、そこで裁かれます。

密売人がインターネットのSNSなどを利用して購入希望者を探すこともあるので、疑わしい書き込みや違法薬物を売る隠語などがないかなどを調べるインターネット上での捜査も大切な仕事の1つです。

薬物の注文を受け指定された場所に配達する密売もあるそうです。

食べ物などを自宅に配達してくれる便利なシステムがここ最近有名ですが、違法薬物まで便利に入手出来るのは困ったものです。

また薬物乱用は日本だけの問題ではなく世界各国に共通する問題で、問題解決には国際協力が不可欠です。

そのため薬物国際委員会などに出席したり、海外の関係機関とも協力し合い、薬物乱用を防止すべく薬物犯罪を取り締まっています。

※麻薬及び向精神薬取締法(麻向法)第58条 麻薬取締官及び麻薬取締員は、麻薬に関する犯罪の捜査にあたり、厚生労働大臣の許可を受けて、この法律の規定にかかわらず、何人からも麻薬を譲り受けることができる。

(麻薬及び向精神薬取締法 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=328AC0000000014

監督・指導

麻薬取締官は、医療用や研究目的で正規に流通している麻薬や向精神薬について、製薬会社・病院・薬局などの関係施設を立ち入り検査し、麻薬等が適切に管理できているか必要な調査及び、指導・監視をしています。

さらに正規流通品が不正に流通させられないように防止し、不正流通の事実や疑いがあれば捜査をします。

鑑定

鑑定とは、例えば押収した物質が法律に違反する物質かどうか、被疑者から取った尿の中に覚せい剤やその代謝物が含まれているかどうかなどを、最新の分析機器を使って調べます。

結果は非常に重要で、その鑑定書が証拠として裁判所に提出されます。

鑑定官は捜査部門から独立して設けられています。

鑑定官は押収された薬物、体液を迅速に鑑定します。

さらに薬物使用歴を判定するため毛髪鑑定も行っています。

啓発・相談

薬物乱用防止で重要なことは青少年が早めに薬物乱用に対する正しい知識を身に着けることです。

そのため、麻薬取締官OBを学校に派遣して薬物乱用防止教室を開催しています。

また、学校の教職員や保護者等に対しても麻薬取締官が薬物乱用防止についての講義を行っています。

他、薬物乱用防止啓発活動を行っている麻薬覚せい剤乱用防止センターの活動にも協力しています。

麻薬取締官が犯人を逮捕する際の安全策

麻薬取締官は薬物事件の被疑者を逮捕します。

麻薬取締官は厚生労働省職員で、警察官などに比べると明らかに薬剤師免許保持者が多い職種です。

ですから薬剤師免許を持っている人が多いと言っても、通常の薬局や病院と異なり警察官のような部分を持ち合わせているため捜査や逮捕といった特殊な業務があります。

その分被疑者に暴力や武器を使用される可能性があるなど危険と隣り合わせです。
危険があるということは危険防止策も練られているはずです。

そんな危険防止策を説明していきます。

犯人を逮捕する時は刃物や拳銃を使われる危険があるので、防刃チョッキ(刃物が刺さらないチョッキ)や防弾チョッキを付けていきます。

また、麻薬取締官は、小型武器を持つことができます。
具体的には、「警棒」と「拳銃」です。

しかし、武器の使用は警察官職務執行法7条に従い使われるもので、条件なく使えるものではありません。

難しいですが、そもそも武器の使用が必要になる状況を作り出してはならないのです。
逮捕は被疑者、捜査官また第三者に負傷者なく実行されるのが理想です。

※麻向法54条7項 麻薬取締官及び麻薬取締員は、司法警察員として職務を行なうときは、小型武器を携帯することができる。
※同8項 麻薬取締官及び麻薬取締員の前項の武器の使用については、警察官職務執行法第七条の規定を準用する。
※警察官職務執行法7条 警察官は、犯人の逮捕若しくは逃走の防止、自己若しくは他人に対する防護又は公務執行に対する抵抗の抑止のため必要であると認める相当な理由のある場合においては、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度において、武器を使用することができる。但し、正当防衛若しくは緊急避難に該当する場合は、人に危害を与えてはならない。(抜粋)

(麻向法 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=328AC0000000014
(警察官職務執行法 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000136

相手の隙をつく

犯人に抵抗されることなく逮捕するには、相手のスキをつくことが重要です。

相手が心の準備が整っておらず、油断している時を狙って犯人を逮捕します。

人間は、脳が状況を認識してから必要なら逃げる、攻撃をするなどの判断をします。

特に想像していない事態が起こるとパニックになり、全く体が動かないこともあります。

このスキを与えず、相手が混乱している状態のうちに逮捕します。

被疑者の警戒心が強く、常に警戒態勢を怠らないという場合は、捜査官の登場で被疑者も直ちに反応する可能性がありますが、相手のスキをつくことは危険回避の基本です。

逮捕術訓練を十分にしておく

スキをつき被疑者を拘束しても拘束後に暴れる被疑者もいます。

このような時は必要最小限の相手がけがをしない力で逮捕術を使い制圧する場合があります。

日々様々な攻撃を想定した逮捕術の鍛錬を行っていなくては、命が危険にさらされる緊張の現場で体が動かない、力を調節できない、そもそも負けるなど起きてはならない事態が生じてしまいます。

捜査官ももちろんですが、被疑者にもけがをさせるわけにはいきませんし、第三者が巻き込まれることはもってのほかです。

よって麻薬取締官は文武両道、逮捕術の鍛錬を欠かせません。

そのほかに麻薬取締官の仕事の辛いところや悩み

麻薬取締官も人間です。

チームワークが欠かせない仕事ですし特殊な仕事なので辛いことや悩みがあります。

具体的にどのような悩みがあるのか見ていきましょう。

転勤が多いことも

麻薬取締官は厚生労働省に所属する国家公務員のため全国転勤があり、実際に各地の麻薬取締部へ転勤をする機会は多いといわれています。

その大きな理由のひとつが、一つの薬物犯罪グループが同じ組織や他の組織とも交流があり、捜査官の顔を知られないようにするためです。

また、小さな組織の中でできるだけ多くの仲間と交流をし、チームワークを深める目的もあるそうです。

転勤は人により1年で転勤する人もいれば10年転勤しない人もいるようですが、ポストが限られるので管理職(課長以上)になると転勤回数が増え、1-2年で転勤を繰り返すようです。

家は公務員宿舎を借りるか、自分で借りるか出来ます。

公務員宿舎は安く住めますが古い施設が多いようです。

自分で家を借りる場合は住宅補助が出ます。(上限あり)

転勤が多いことから家を購入するのはお子さんが大きくなってからで、その後取締官は単身赴任をすることが多いとのことです。

麻薬取締官として働く以上、転勤の繰り返しは避けられないようです。

対人業務

麻薬取締官は人間相手の業務があるので、対人ならではのストレスも多くあります。

被疑者に質問してもはぐらかされたり、無視されたり、暴言を吐かれることもあるでしょう。

さらに薬物の影響を受けている被疑者の場合、取り調べをしようとしてもまともな会話ができないこともあります。

またチームで活動をするので、コミュニケーションが必要になります。

一つのチームはおおよそ

課長 1人
課長補佐  1人
係長  2〜3人
係員 2〜3人

で構成される少人数チームです。

この少ないチームの中で性格に問題がある人がいるとストレスになり、捜査に影響も出ます。

これらの悩みは他の職場でもあることだと思います。

【体験談】暴力団の事務所にいくような仕事も

住友ファーマ株式会社の「すこやかコンパス」にて麻薬取締官に実際にインタビューした記事が載っています。

質問:身の危険を感じることはないのですか?

解答:暴力団の事務所に行くようなときは、先輩の麻薬取締官は念のため拳銃を持っていきます。
防弾ベストや防刃ベストを着ていくこともあります。
今のところ命の危険にかかわるような経験はありません。
また麻薬捜査部では、「逮捕術」という訓練を週1回、2時間ほど行っています。

とのことです。
拳銃を持ってゆくといった発言や防御ベストを身に着けると言う発言から緊張感が漂ってきます。

(参照:https://www.sumitomo-pharma.co.jp/sukoyaka/profession/article7/)

麻薬取締官を辞める理由で多いものは心身の疲弊

麻薬取締官は全国で300名程度しかおらず、専門的かつ特殊な職務を任されることが特徴です。

麻薬取締官は人数が少ない分、より効率的に仕事をするため考えて行動することが必要になり、良い意見であれば経験が浅くても現場でその意見が採用されることもあるそうです。

事務の仕事だけをする職種とは異なり、勤務時間も不規則で転勤も多いです。

さらにやはり危険と隣り合わせの仕事であることは確かで、張り込みは交代しつつ、ひたすら張り込みを続けて、プレッシャーを感じながらの勤務を続けなければならないこともあります。

このように絶え間なくプレッシャーがかかる時間が多くなるため、心身ともに疲弊して仕事を辞めてしまう人もいるようです。

まとめ

  • 麻薬取締官の仕事で危険なのは犯人を逮捕する時
  • 麻薬取締官が犯人を逮捕する際には安全策もある
  • 転勤が多いことなども麻薬取締官の辛い部分

麻薬取締官の仕事における危険な部分とその対策、さらに仕事で辛い部分を見てきました。

やはり暴力団や海外組織、または薬物乱用者を逮捕する際の危険性と緊張感は計り知れないものがあると思います。

当然様々な危険を考慮した安全策を取っていると思いますが、何が起こるかわからないのが逮捕現場です。

幸い元麻薬取締官のブログでは2020年時点で、これまでの麻薬取締官の殉職者数は0人とのことでした。

また危険性以外の辛い部分は、国家公務員のため全国転勤があります。

もちろん志望者は採用試験時に理解して受けています。

今の土地に慣れたと思ったら次の土地に行く。

これは地域で顔がバレないようにする目的でもあるので、業務上仕方のないことだとは思いますが、捜査官は大変ですよね。

さらに管理職(課長以上)になると少ないポストを埋めなくてはならないため1-2年で異動するようです。

麻薬取締官のチームは少数精鋭です。

チームの雰囲気が良ければ業務もスムーズに進められますが、中には性格に難のあるメンバーや性格が合わないメンバーもいます。

そのような時は、チームが小さいためコミュニケーションに難が生まれストレスになってしまいます。

また、麻薬取締官の業務はその性質上、大きな責任と場合によっては不規則な勤務を要求されます。

時間をかけて計画を練ったのにもう少しの所で逮捕に踏み切れなくなる事態も生じるでしょう。

そのような日々のプレッシャーから心身ともに疲れ果ててしまう人もいるようです。

今まで警察官などと比べると仕事内容が謎とされていた麻薬取締官ですが、最近は元麻薬取締官による、麻薬取締官のなり方、生活、現場のリアルが描かれたブログや書籍が存在しています。

麻薬取締官になりたい方は、可能であれば現役麻薬取締官やOBの方と話をして進む道を決めるのが良いと思いますが、まずはこれらのブログや書籍を参考にしてみるのも良いと思います。

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