女性麻薬取締官のキャリアについて解説！強み・給与・結婚後の生活も

女性麻薬取締官の仕事内容は基本的に男性麻薬取締官と同じ

麻薬取締官は全国でおよそ300人程度しかいない、少数精鋭の組織です。
その中で女性の割合は2〜3割程度です。人数で言うと、全国で60人から90人ほどになります。

麻薬取締官はチームで仕事に臨む事が多いのですが、女性にしかできない仕事もあり、1チームに最低一人は女性の麻薬取締官が配置されています。
仕事を進める上で、女性麻薬取締官は必要不可欠な存在なのです。

「女性にしかできない仕事」と言うからには、麻薬取締官は男性と女性とで異なる仕事を担当するのでは、と考えている方もいるかもしれません。
しかし、実際の所、男性と女性で基本的な仕事の内容は変わりません。
同じように張り込みをしたり、尾行をしたり、犯人を取り押さえたり、といった捜査を担当します。

女性麻薬取締官にしかできない仕事を紹介

では、麻薬取締官の仕事の中でも、女性にしかできない仕事にはどんなものがあるのでしょうか。

大きくまとめて言うと、それは「女性の犯人への対応」になります。
麻薬や覚醒剤など、ドラッグに関係した事件の容疑者の男女比は、おおよそ男性が6割から7割、女性が3割から4割です。
麻薬取締官の捜査は、麻薬を使用した証拠を確実に押さえるために、容疑者のプライベートな部分にまで踏み込む必要があります。
その為、人権の観点から、女性の容疑者への対応は同じ女性が担当するようになっているのです。

具体的な仕事内容は何なのか、ここからご紹介していきます。

採尿

まずは採尿の実施があります。

皆さんもニュース等で聞いたことがあるかもしれませんが、麻薬を使用したかどうかを判定する為の手法として、尿検査が一般的に利用されます。
尿検査と言っても、一般的な健康診断の尿検査のように、容疑者が個室で一人で実施するわけではありません。
麻薬捜査の場合、容疑者が証拠を隠滅したり逃走を図る危険性があるため、排尿の現場に取締官が立ち会う必要があります。

容疑者が女性であった場合、その尿検査の立ち会いを男性が実施するのは問題があるので、その場合は女性が採尿の立ち会いを担当します。

身体検査、所持品検査

身体検査や所持品検査の際も、容疑者が女性の場合は同じ女性の捜査官が担当します。

容疑者の中には、所持している薬物を隠すために、なるべく見つかりにくい下着の中などに薬物を隠している人もいます。
そういう場合に備えて、容疑者の所持品検査、身体検査は裸に近い状態で行われることも多くあります。

容疑者が女性の場合、男性の取締官が隅々まで調べることはできないので、女性の取締官が検査を担当するのです。

女性麻薬取締官の強み・弱みについて

女性の麻薬取締官には、どのような強み、弱みがあるのでしょうか。
麻薬取締官を目指している女性の方は、しっかりと自分の強みを把握しておきましょう。

捜査がスムーズになる

女性の取締官がいることで捜査をスムーズに進められる事も多いです。
犯人が女性である場合は言うまでもありませんが、犯人が男性だった場合も、威圧感がない分、女性の取締官の方が比較的話しやすいと感じ、自分が行った犯罪行為について能動的に話してくれるようになります。

またそれ以外にも、張り込みや尾行の際、男性よりも女性の方が犯人に警戒心を抱かれにくく、油断させやすい、というメリットもあります。

そういった要因から、犯人を捕まえる段階においても、捕まえた後の段階においても、女性取締官がいると捜査がスムーズに進みやすくなるのです。

仕事がハードで耐えなければいけないことも

麻薬取締官の仕事は非常にハードなので、十分な体力がないと仕事に耐えられないかもしれません。

女性に限った話ではありませんが、体力に自信がない方はきちんとした訓練を積まないと、麻薬取締官の仕事を勤め上げる事は難しいでしょう。
麻薬取締官は犯罪行為の証拠をつかむため、特定の人物やグループについて非常に長い時間をかけて調べ上げます。
時には深夜や早朝に尾行、張り込みを実施することも多くあります。
そういった長期間に及ぶ調査の末に、証拠を掴んで犯人を確保するのです。
そういった長期間の変則的な働き方に対応できる体力がないと、犯人を捕まえる前に自分がダウンしてしまうでしょう。

麻薬取締官は全国に300人程度しかいない少数精鋭の組織です。人数が少ない分、一人一人が大きな働きをすることが求められるのです。

女性麻薬取締官の結婚事情や結婚後の働き方

では、女性麻薬取締官の結婚事情、結婚後の働き方はどうなっているのでしょうか。

女性麻薬取締官も結婚できる

女性麻薬取締官の中でも結婚している方は当然います。

ハードな職場と言えど、結婚できないほどではないのです。
とは言え、「結婚しやすい職業」かと言われると、それはノーと言わざるを得ないでしょう。
先ほどご紹介したように、勤務時間は変則的ですし、長時間に及ぶことも多いです。

加えて全国転勤もありますので、結婚の難易度は非常に高いと言えます。
これは麻薬取締官に限った話ではなく、国家公務員全体に言える、共通の問題です。

子育てしながら働く女性麻薬取締官もいる

中には子育てをしながら麻薬取締官として働いてる方もいます。
ハードな職場ではありますが、公務員ということもあり、そういった事情にはある程度対応してくれるのです。
捜査官として長時間の変則的な働き方が難しい場合は、内勤担当に変更するなどの対応が講じられます。
女性麻薬取締官は貴重な存在なので、辞めないで済むよう、ある程度のサポートが受けられます。

麻薬取締官は女性が長く働ける仕事？

麻薬取締官は国家公務員なので、育児や介護のための休暇制度は充実しています。

事情があれば異動させてくれることもあるので、女性でも長く続けることが可能な仕事になっています。とは言え、ここまで読んで頂ければ分かる通り、決して楽な仕事ではありません。

働き続けられる様にサポートが受けられると言っても、最低限のサポートしかありませんし、パートのように柔軟な時間で働けるわけでもありません。全国に300名程度しかいない少数精鋭の立場なので、一人一人が仕事に全力で打ち込む必要があるのです。

長く働き続けられるかどうかは、本人の熱意にかかっているでしょう。麻薬取締官として強い使命感を持ち、仕事に熱意を持って取り組める方であれば、性別に関係なく長く働ける職業です。

麻薬取締官の平均年収は600~650万円

麻薬取締官は国家公務員なので、ベースとなる給料が公開されています。
実際にはその金額に地域手当や職務手当等、いくつかの手当が加算されることになります。
そういった手当の金額にもよりますが、麻薬取締官の年収は平均すると600万円から650万円になります。

世代の平均よりも給料は高いと言えるでしょう。
とは言え、繰り返しになりますが仕事自体はとてもハードなものになります。
「お金を稼ぎたい」という動機だけで務まる様な仕事ではありません。

薬剤師が転職を検討しているなら薬剤師に特化した転職サイトを使うべき

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まとめ

• 女性麻薬取締官の仕事内容は基本的に男性麻薬取締官と同じ
• 女性麻薬取締官の強みは捜査がスムーズになるなど
• 子育てしながら働く女性薬剤師もいる

本記事を最後まで読んで頂きありがとうございました。
女性麻薬取締官は仕事の進行において大切な役割を担う非常に重要な仕事です。
日本の安全の為に大きな役割を果たす、必要不可欠な職業だと言うことができます。
その分仕事はハードですが、強い使命感を持って仕事に全力で臨める方なら、大きなやりがいを感じながら働くことができる魅力に溢れた職業です。