薬剤師のスキルアップとは!? 2つの実現方法「転職」・「資格」について

キャリアアップ資格

2021年11月4日 掲載

薬剤師
薬剤師

「薬剤師として働いて3年になるんだけど、今後のキャリアってどんなのがあるのかな?」

「目標や目的によってキャリアは様々な方向があるんだよね。どんな種類や考えがあるか教えるね。」

セルバ
セルバ

スキルアップを考える上で大事なこと

スキル勉強している女性

「キャリアアップ」や「スキルアップ」は、どのような職種・仕事であっても日々の課題なのではないでしょうか。

目標をもって仕事に励むことで、モチベーションや意欲の向上にも繋がりますよね。

キャリアアップやスキルアップにおいて大事な事は、”なぜスキルアップをしたいか?”という理由にあたる部分です。

薬剤師の場合、今後薬剤師として「どうなりたいのか?」「何を目標にしているのか?」を明確化させる必要があります。

「かかりつけ薬剤師として地域医療に貢献したい」「病院薬剤師として患者様の経過をサポートしたい」などの理由は医療職として素晴らしい目標ですが、「昇給したい」「役職に就きたい」など個人的な理由でも、もちろん大丈夫です。

スキルアップを目指したい理由が明確になったら、次はどのような方法でそれを叶えていくかを考える必要があります。

スキルアップを実現できる方法として「資格取得」「転職」などが挙げられます。

スキルアップを実現する2つの方法ー「転職」

笑顔の薬剤師女性

スキルアップを実現する方法として「転職」の視点で考えていきましょう。

転職を考える

「現職でのスキルアップは難しい」「複数の現場で薬剤師として勤務した経験を積んでいきたい」などの場合は、転職による業務内容やポジションの変化がスキルアップの実現に繋がることがあります。

知見を広げたり、自分に合ったキャリアアップの方法を考える上で、転職はプラスにはたらくことも多いです。

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転職先について

「調剤薬局への転職」

調剤薬局イメージ画像

調剤薬局は、薬剤師としての基本である調剤技術を磨きたい方に適した職場です。

患者への対応や医療事務などの業務も担いますので、

「業務を幅広く経験したい」

「調剤未経験だけど、調剤技術を磨きたい」

「数多くの処方箋に触れて知識を深めたい」

という人は、調剤薬局への転職を検討してみるとよいでしょう。

「病院への転職」

病院で働く薬剤師の画像

病院勤務の薬剤師の一番の特徴は患者が薬を利用した後の経過までを十分に支援できることです。

調剤して終わり、ではなく、治療効果などについて把握することができるため、専門性の高い知識を学びたい人におすすめの職場です。

また、医師・看護師など他職種との勉強会やカンファレンスなどにより、患者の状況をより深く共有すること、またその席で薬剤師としての視点でチーム医療に貢献出来ることもあります。とてもやりがいのある仕事です。

高度な専門性を高めたいのであれば、病院への転職を検討してみてはいかがでしょうか?

「ドラックストアへの転職」

ドラッグストアの画像

ドラッグストアへの転職では、OTC医薬品や介護商品、健康食品、化粧品などの知識が身に付き、医療用医薬品以外で視野が広がります。

さらに他の職場では経験できない通常の接客やレジ打ちに加え、品出しや在庫管理、商品販売のためのポップ作成など店舗運営のノウハウも身に着けることのできる職場です。

地域の方と密接な関わりを持ちさまざまな目的での来客があります。接客を通してニーズを踏まえた上で商品を提案するという、主体的な医薬品や商品の提案スキルも身に付きます。患者様から信頼、感謝をされる機会も多く、やりがいを得やすいこともメリットです。

転職の成功の鍵

成功のポイント画像

「スキルアップ・キャリアアップのために転職する」と聞くと一見向上心が高いイメージがありますが、雇用側にしてみると「自分のスキルアップのことだけしか考えていない」や「また転職されるのではないか」と不安を抱かれることもあります。

自分自身の利益だけを考えるのではなく、その先に採用先の会社に貢献したいという意欲があることを必ず伝えましょう。

もし前職の会社に将来性がなかったという場合でも、

・自分がどのような薬剤師として活躍したいと思っているのか

・前職では実現できる可能性が低かったこと

について具体的に説明しましょう。

自分の5年後、10年後のキャリアビジョンまで明確に伝えられるのがベストです。

ここまで、様々な転職先をご紹介してきましたが、スキルアップ転職に大切なのは「目的・目標意識」です。

まずは、どのような将来ビジョンをもって転職を行うのかをしっかり考えるようにしましょう。

達成したい目的によって、スキルアップのアプローチは変わります。

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スキルアップを実現する2つの方法ー「資格取得」

資格勉強イメージ画像

近年の医学や薬学の発展に伴い、特定の分野に対して専門性の高い知識・技術・経験をもった「認定薬剤師」「専門薬剤師」の現場での活躍が求められています。

認定薬剤師や専門薬剤師は、チーム医療のなかで薬の専門家として貢献するのはもちろんのこと、同じ薬剤師の教育や指導、臨床経験なども担いますので、幅広く経験することが可能で、努力次第で日々スキルアップし続けることができます。

資格取得によるメリットには以下のようなものがあります。

・患者や医師・看護師からの信頼度が高い

・最新の医療や薬学を効率的に習得できる

・転職しやすくなる

・資格手当による年収アップ

・役職を任されやすい

どちらの資格を目指すかは、自分のなりたい薬剤師像に重きを置き、関連する分野で数年実務を経験しながら選ぶとよいでしょう。

「認定薬剤師」と「専門薬剤師」それぞれの特徴についてみていきましょう。

認定薬剤師

認定薬剤師とは、「認定薬剤師認定審査に合格し、特定の専門分野における薬物療法などについての十分な知識と技術を用いて、各医療機関において質の高い業務をしていることが認められた者」と定義されています。

「認定薬剤師制度」による一定期間の研修や実技を通して定められた単位を取得し、最新の知識や技術を有していると認められた薬剤師のことです。

集合研修や実習研修、特定講座研修、自己研修などさまざまな研修を受け、単位を取得し、各都道府県の薬剤師研修協議会に申請することで、認定薬剤師として認められます。

専門分野は下記の通りです。

・がん薬物療法認定薬剤師

・感染制御認定薬剤師

・HIV感染症薬物療法認定薬剤師

・プライマリ・ケア認定薬剤師

・在宅療養支援認定薬剤師

・妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師

・漢方薬・生薬認定薬剤師

・精神科薬物療法認定薬剤師

がんや感染症など特定の疾患が対象の資格から、地域医療や在宅医療などで活躍できる資格まで多岐に渡ります。

定められた期間に薬学や医療などの最新の知識を学び、さらに日々更新をおこなうことが求められるため、キャリアアップにはピッタリです。

専門薬剤師

専門薬剤師とは、「専門薬剤師認定審査に合格し、特定の専門分野における薬物療法などについての十分な知識と技術を用いて、各医療機関において質の高い業務を実践するとともに、他の薬剤師に対する指導的役割を果たし、研究活動などについても行う能力を有することが認められた者と定義されています。

認定薬剤師の役割に加えて「指導」や「研究」の能力も必要であるということですね。

専門薬剤師の各分野は以下の通りです。

・がん専門薬剤師

・感染制御専門薬剤師

・精神科専門薬剤師

・妊婦・授乳婦専門薬剤師

・HIV感染症専門薬剤師

認定薬剤師と専門薬剤師の違い

薬剤師考える画像

認定薬剤師と専門薬剤師の定義づけの違いについては先述しました。

両者は、その役割や業務内容の違いから、給料や年収にも違いがでてきます。

一般的に、年収は「一般薬剤師<認定薬剤師<専門薬剤師」の順に増えるようです。

資格の勉強方法

パソコンで勉強している画像

現在の日本では、医療保険制度の改革や薬学教育6年制への移行など、社会環境の変化に伴い、薬剤師には質の高い業務や専門性が求められています。

自己研鑽に励んでいる事の証明となるこの制度は、今後の薬剤師の方々にとって大きな財産になる事と思われます。

認定薬剤師

各専門分野において最新の医療や薬学の知識と技術を有し、実力が認められた薬剤師として客観的に証明する資格です。

認定薬剤師の資格を取得するには専門分野に特化した講習を受け、常に自己研鑽し知識と技術をアップデートしていく必要があります。

薬剤師認定制度認定機構が認定している「認定薬剤師制度」は以下の3つに分かれます。


生涯研修認定制度

薬剤師が日進月歩で進展する医療や医薬科学技術に追随するために、最新の情報、知識、技術を習得できるように良質な研修を継続的に企画、実施しその結果によって得られた成果と実績を客観的に評価し単位を給付し、一定水準の生涯研修記録に基づき成果を認定する制度です。


特定領域認定制度

特定の分野・領域において薬剤師の職能向上を目的にした適正な計画研修を受講し、知識・技術を取得した成果を認定する制度です。


専門薬剤師認定制度

特定の分野である疾患、診療領域等を対象に、薬学的専門知識を生かして保健、チーム医療、地域医療、福祉に貢献できる能力を保証し、最適な薬物療法の提供を目的に、最先端の知識や技術を取得するだけでなく、専門分野における活動や研究活動を行っている薬剤師として能力を保証するための認定制度です。

専門薬剤師

専門薬剤師になるための前提として、まず、各団体から認定を受けた「認定薬剤師」であることは必須です。

その上で、

・一定期間以上にわたり専門分野の薬物療法に従事している

・団体の定める講習会などで所定の単位を履修している

・実績を積みながら定められた条件を満たす

ことによって、専門薬剤師の認定試験を受ける資格を得ることができます。

例:がん専門薬剤師の場合は、以下の要項をすべて満たしている必要があります。

【がん専門薬剤師のケース】

* 薬剤師として優れた人格と見識を備えている

* 薬剤師としての実務経験が5年以上

* 日本医療薬学会の会員である

* 日本医療薬学会をはじめとする団体の認定薬剤師である

* 日本医療薬学会が認定するがん専門薬剤師研修施設で5年以上の研修歴がある

* 日本医療薬学会が認定するがん領域の講習会を50単位以上履修している

* がん患者への薬学的介入実績50症例(3臓器・領域以上のがん種)の提出

* 日本医療薬学会が実施するがん専門薬剤師認定試験の合格

認定試験はとても専門性の高い内容となりますが、合格すると「専門薬剤師」として認定されます。

一般社団法人 日本医療薬学会

まとめ

今回は、薬剤師のスキルアップの必要性やその方法についてご紹介しました。

要点をまとめると、

・日本の社会的な背景を踏まえ、薬剤師には質の高い業務とキャリアアップが求められている

・薬剤師のスキルアップの主な方法には「転職」「資格取得」がある

・各分野において専門性の高い知識・技術・経験をもつことで、医療への貢献度が高まるだけでなく、周囲からの信頼や年収も高まっていく

専門性の高い職業の薬剤師にとって、スキルアップは誰もが悩む事項になります。

まずは、何のためにスキルアップしたい目的をよく考え、方向性がブレないようにすることが大切です。

ぜひ、自分の薬剤師としてのスキルアップについて、今一度じっくりと考えてみてください。

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